分類:カヤツリグサ科 ヒメクグ属(あるいはカヤツリグサ属)
学名:Kyllinga brevifolia var. leiolepis
(カヤツリグサ属の学名:Cyperus brevifolius var. leiolepis)
和名の由来:小さなクグ(イヌクグ)であり、花序がよく似ている。
分布:北海道~九州;朝鮮半島、中国
性状:多年草
草丈:10-20cm
花期:7~10月
仲間:アイダクグ、オオヒメクグ
↓田の畦や河原、空き地や道端など、日当たりの良い湿った場所に生える。地下茎が地面に沿って横に這って殖え、種子でも繁殖し、群落を形成する。地下茎には塊茎をつくらず、地下茎の節ごとに根を出し、短い茎を出して表面に光沢がある黄緑色の根出葉を数枚広げる。細長い線形で、長さは5-8cm、幅は2-3mm。

↓やがて晩春に花茎が束生すると、根出葉は枯れてなくなる。茎は3稜形で直立し、緑色で光沢がある。
夏から秋にかけて、茎の先に長さが異なる2~3枚の細長い苞葉を水平から斜め下に向けてつけ、長く伸びる。
苞葉は狭い線形で柔らかく、揉むと独特の甘い香りがする。また葉縁と裏面に棘のような毛がある。
苞葉の基部の中心に多数の小穂が球状に集まった緑色の花穂を1個だけつける。花穂の直径は約7-10mm。花穂は稀に2~3個つけることがある。


↓小穂は緑色で、長さ約3mmの扁平な先の尖った狭披針形。鱗片4個のうち、最上部の1個だけ小花がある。小花の先から突き出す雌しべの柱頭は2つ。2つ折りになった鱗片の縁(稜)は滑らか。近似種のアイダクグは稜に突起があり、ざらざらする。
果実が熟すると、小穂の基部から外れて落ちる。
