更新:2007.07.14, 作成:2006.11.07
分類:ニシキギ科ニシキギ属
学名:Euonymus alatus
別名:ヤハズニシキギ(矢筈錦木)、カミソリの木、シラミコロシ(昔、果実をシラミの駆除に利用していた)
性状:落葉広葉低木
樹高:2~3メートル
花期:春
↓日本全国の山野に自生。
紅葉が見事でモミジ・スズランノキと共に世界三大紅葉樹に数えられる。
和名は、幕末の官軍の錦の御旗を連想させるからとも、あるいは秋の紅葉が豪華な錦の織物のように美しいところからとも言われる。

↓果実は10~11月に赤く熟す。熟すと二つに裂けて開き赤橙色の皮に包まれた種子が2つぶら下がる。長径5~8ミリの楕円形。赤い皮を取ると真珠光沢のある種子がでてくる。種子には縦に溝がある。

↓若枝は緑色であるが、やがて表皮を突き破って、発達した板状の薄いコルク層の翼が十字状にできる。カミソリの刃のように見える。翼は年々大きくなり、4年目には成長をやめる。翼の幅1センチ近くになることもある。翼が顕著ではないものを「コマユミ」として区別することもある。

↓葉は対生で、長楕円形または倒卵形。先は鋭く尖る。
葉縁には細かく鋭い鋸歯がある。マユミやツリバナよりも小さい。両面とも無毛。葉柄は長さ1~3ミリと短い。枝葉は密に茂る。新芽は翼の切れ目から出てくる。

↓5~6月、本年枝のわきから花序を出し淡黄緑色の直径6~8ミリの小さな花を数個つける。花弁は4枚、雄しべは4個、雌しべは1個。(5月中旬撮影)


若くてまだ青い実(7月初旬撮影)、2個が対になっている。若い枝は緑色。

錦:種々の色糸で地色と文様を織り出した織物の総称。縦糸で文様を表した経錦と、横糸で表した緯錦のほか、唐錦・大和錦などがある。美しいもの、りっぱなものをたとえていう語。錦織りなす紅葉。