分類:ツユクサ科ツユクサ属
学名:Commelina communis
別名:アオバナ(青花)、ボウシバナ(帽子花)、古名:ツキクサ(月草)
性状:一年草
草丈:30~50センチ
花期:初夏~初秋
図鑑などには花期は~初秋(9月)のように記述されていますが、11月の終わりになっても未だ咲いています。
やや湿った空き地や路傍などに生育し、節から根を出しつつ枝分かれして広がる。
2枚の貝殻のような包葉の間から次々と花を咲かせる。
花は早朝開き、日が高くなる昼頃から、雄しべや雌しべが先から丸まってくるように縮んでくる。花弁も縮んで、3時頃には纏まってしまう。
↓3枚の花弁の内、上向きの2枚は目立つ青色で、下向きのものは半透明の白色である。雄しべは6本で、花粉をつくるのは長く突き出した2本だけであり、それ以外の4本は変形して小型の花に見えるような仮雄しべとなっている。4本の仮雄しべの内、3本は短く、1本は少し長い。

↓雄しべは全部で6本あり、奥の3本は花糸が短く、黄色の「π」(パイ)字形の葯をもっている。中間の1本は「人」字形の葯をもつ。さらに雌しべとほぼ同じ長さの、楕円形の葯をもつ雄しべが2本ある。


↓2枚の貝殻のような包葉。花後の果実が顔をのぞかせている。

参考:一日花のツユクサは、短い命が終わりに近づく頃、花は萎みながら長い雄しべと雌しべを巻き上げ、絡み合わせて自ら受粉する(同花受粉)。朝の短時間に虫が来るとは限らないので、こうして同花受粉を行い確実に実を結ばせる。咲き終えた花は再び包葉の中に戻り実を結び、秋が深まる頃実は熟し裂け、黄ばんだ包葉の間から振り出され冬枯れの草むらに落ち、新たな命は草むらの底で次の春を待つ。
仲間:
ムラサキツユクサ、
トキワツユクサ、イボクサ、
ハツユキツユクサ(初雪露草)