分類:ツバキ科ヒサカキ属
学名:Eurya japonica
和名の由来:サカキに比べ葉が小型なので姫サカキから訛ってヒサカキ。あるいは、榊に似ているが榊でないので非榊(ヒサカキ)。
別名:ビシャ、ビシャギ、ヒサギ
性状:常緑小高木
樹高:4~10メートル
分布:本州、四国、九州
花期:3~4月、果期:12~翌1月
↓日本では古来から、神棚にはサカキ(榊)の枝葉を供えるのが慣わしだが、関東では榊の代わりにヒサカキを神棚に供える。
雌雄異株であるが、山火事や伐採などによって性転換することがある。
3月初めの頃は、枝に付いた小さな黒い蕾が、虫が付いたように見えて不気味。


↓樹皮は灰褐色。目立たない花を咲かせるが、花にはタクアンの糠漬けあるいは福神漬けに似ている独特の臭気がある。
花弁は5枚で、直径5~6ミリ。淡黄色で花弁の先端がわずかに紫色を帯び、下向きに咲く。
雄花は10~15本の雄しべがあり、中心に退化した雌しべがある。
雌花には中心に1本の雌しべがあり、先端は3つに別れ、退化した雄しべがあることもある。


↓果実は直径4ミリ程の球形の液果であり、ゆっくりと大きくなり、10月頃には黒紫色に熟すが、真冬まで残っていることが多い。ほぼ一年間果実を付けている。
果実はヒヨドリが好んで食べる。



←葉は単葉で互生し、葉身は長楕円形。長さ3~8センチで、葉縁には細かい鋸歯がある。
葉の表面は濃緑色で光沢があり、裏面は淡緑色。
葉の先端は鈍く尖るが、やや窪んでハート形になっていることもある。
(注)サカキの葉の縁は鋸歯が無く滑らか。