分類:ツバキ科ツバキ属
学名:Camellia sasanqua
和名の由来:「茶山花」が「山茶花:サザンカ」になったという。
中国産のツバキ<山茶花(サンサカ)>と取り違えて訛った
という説もある。
別名:イワハナビ(岩花火)、ヒメツバキ(姫椿)、
ヤブサザンカ(藪山茶花)
性状:耐寒性常緑小高木
分布:野生種は、四国の太平洋岸、九州の南半分から沖縄、
南西諸島にかけて常緑広葉樹林中に生育する。日本原産。
花期:晩秋~冬
ツバキ科の植物は熱帯から亜熱帯に自生しており、ツバキ、サザンカ、チャは温帯に適応した珍しい種であり、
日本は自生地としては北限である。
葉は互生し、縁には鈍い鋸歯がある。革質で厚く、表面には光沢がある。
裏面は色が淡いが、やはり光沢がある。側脈はあまり目立たない。
冬の葉芽は紡錘形で、ツバキに比べてやや扁平。表面には白い毛が生える。
実がなり、油も採取される。
サザンカだけのツバキと異なる特徴
花期は晩秋~冬で、花は葉の表側に付き、小さくても目立つ。
野生種は白色の花を咲かせ、花弁数は5~6枚である。
花弁は平らに開き、落ちるときに花びらがばらばらに散る。
雄しべの下部は合着が弱いので筒状にならず広がる。
雌しべの子房には毛が密生する。
葉柄や若枝に細毛があり、葉身は楕円形で先が尖り、表裏の主脈上に細かな毛が密生している。
葉はツバキより小さい。
実は球形で表面に毛がある。幹は灰色。
↓サザンカ八重白花1

↓サザンカ八重白花2

↓サザンカ紅花1

↓サザンカ紅花2

↓サザンカ紅花3

参考:
*ツバキ(椿):学名Camellia japonica。日本原産。
ツバキの特徴
花期は冬~春で、葉の裏側に隠れたように咲く。
花弁は平開せず半開。
花弁の基部や雄しべの根元が合着しており、萼を残して花全体が全部一緒に落下する。
雄しべの下部は三分の一ほど合着しているので広がらずに筒状になる。
雌しべの子房には毛が無い。
花芽は、必ず枝先の葉腋につく。葉柄や若枝に細毛が無く、葉身はやや細長く、両面とも毛は無い。
葉はサザンカより大きい。
実は球形で表面がつるつる。