分類:マメ科ハギ属
学名:Lespedeza(属名)
別名:万葉時代…生芽(ハギ)、芽子、波疑、波義、
その他…芳宜草、鹿鳴草、玉見草、庭見草、野守草、初見草など。
和名の由来:毎年古い株の根元から芽を出すので生え芽(キ)、変じてハギ。平安時代以降、秋に花が咲くので、秋に草冠で萩を当てた。
英名:Bush clover、Japanese clover
性状:落葉低木
分布:日本各地の山野
花期:6~9月
マメ科ハギ属ヤマハギ節の総称。狭義にはヤマハギを指す。
秋の七草の一つであるが、実際は草ではなく樹木の仲間。
茎は木質化して固くなるが、年々太くなって伸びるようなことはなく、地上部は一部を残して枯れ、根本から新しい芽が毎年出る。
葉は3出複葉で互生、枝の先端から多数の花枝を出す。
花はマメ科特有の蝶形花。
果実は種子を1つだけ含み、楕円形で扁平。
日本には、ヤマハギ節植物は8種が野生している。
(
ヤマハギ、マルバハギ、クロバナキハギ、ツクシハギ、ビッチュウヤマハギ、
ケハギ、キハギ、チョウセンキハギ)
他に栽培種として、
ミヤギノハギ、ニシキハギ、
シラハギ、
ソメワケハギなどがある。
東京近辺で見られるものはミヤギノハギとヤマハギがほとんどである。
植物分類学には異なる学説がいくつもあり、分類の仕方によって学名が変わってしまう。
↓
ヤマハギ(山萩)
学名:Lespedeza bicolor var. japonica
別名:ハギ(萩)

↓
ケハギ(毛萩)
学名:Lespedeza patens(Lespedeza thunbergii var. obtusifolia)
別名:ダルマハギ、サミダレハギ

ツクシハギ(筑紫萩)
学名:Lespedeza homoloba
分布:本州、四国、九州の山地
花期:8~10月
高さ2~4m。枝はあまり下垂しない。花序は基部につく葉より長い。萼は5裂し、先は尖らない。
キハギ(木萩)
学名:Lespedeza buergeri
分布:本州、四国、九州の山野
花期:7~9月
高さ2~3m。小葉は長卵形で裏面に絹毛がある。花は淡い紫白色で、黄色を帯びることもある。
ニシキハギ(錦萩)
学名:Lespedeza nipponica
別名:ビッチュウヤマハギ(備中山萩)
分布:中部地方以西の山野
花期:8~9月
葉は3小葉からなり、小葉の長さ2~6cmになります。楕円形~長楕円形で、両面には毛が生えますが、裏面の毛は短く肉眼ではわかりづらい。
マルバハギ(丸葉萩)
学名:Lespedeza cyrtobotrya Miq.
別名:ミヤマハギ(深山萩)
分布:本州~九州の山野
花期:8~10月
高さ2~3メートル。枝はあまり垂れない。小葉は長さ2~3cmの円形または倒卵形~楕円形で、葉質はやや厚く、先端はやや凹むか円形でヤマハギより円い。葉の裏面は淡い白色。花序は基部につく葉より短い。花は濃い紅紫色で長さ1.5cm。