分類:マメ科クズ属
学名:Pueraria lobata
別名:クズカズラ、カズラ(蔓)、クズフジ(葛藤)
英名:Kudzu vine
和名の由来:昔、大和国(奈良県)の国栖(くず)が葛粉の産地であって、国栖の蔓(クズのカズラ)が国栖蔓となり、略されてクズとなり、漢字の葛を当てたと言われる。
分布:北海道~九州、奄美、朝鮮、中国、台湾、フィリピン、インドネシア、ニューギニアに分布し、沖縄島や北アメリカに帰化している。
性状:蔓性の多年草
花期:7~9月、果期:9~
秋の七草の一つ。
山野や河原で、他の木などに絡み付いて繁茂している。夏の生育は非常に旺盛で、太い茎を伸ばして繁茂し、辺り一面を葉で覆ってしまう。全体に粗毛がある。地面を這う蔓は、節から根を出し、あちこちに根付く。根は非常に深く、太って長芋状となる。晩秋の頃には、葉は枯れ落ちてしまうが、蔓は枯れずに残り、年を追うごとに太くなりやや木質化する。茎の基部は5~10cmにもなる。
放射状の葉腋から15~18cmの穂状花序が立ち上がり、2cmくらいの赤紫の豆の花を咲かせる。花穂は繁茂した葉の下になって目立たないことが多い。
根(葛根・かっこん)から取れる澱粉は葛粉と呼ばれ、葛切り・葛餅・葛湯、漢方薬(葛根湯など)などの原料となる。現代の葛粉の多くは小麦や馬鈴薯の澱粉である。蔓は強靭で、民具を作るときの材料となる。
嫌われ者の代名詞でもある。

←つぼみ
↓花穂は下から上へと咲いていく。

↓上の大きい花弁の基部に黄斑がある。


←花穂の基部に近いところは、花が枯れ落ちて花柄の痕だけが残っている

←中秋の頃になると実をつける。果実の莢は枝豆に似て、長さ5~10cm、中の種子は貧弱。繁殖は種子から発芽するが、茎の所々から根を出し株を広げる。説明

↓葉は3出複葉、小葉は草質で幅広く、菱形か楕円形で、長さは10~15cm。

