分類:バラ科シモツケ属
学名:Spiraea thunbergii
別名:コゴメヤナギ(小米柳)、コゴメバナ(小米花)、コゴメザクラ(小米桜)
英名:Thunberg's meadowsweet 、thuberg's spirea
和名の由来:ヤナギに雪が積もったように、白い花が枝全体にびっしり咲くから。
原産地:日本、中国
分布:本州(関東南部以西)、四国、九州
性状:落葉低木
樹高:1~2m
花期:2~4月、果期:10~11月
↓川沿いの岩場などに自生。自生種は石川県など各地で絶滅が危惧されている。
庭や公園などに広く植栽されている。
地際から群れて細い枝を伸ばし、上部は弓状にしなって伸び、枝先は枝垂れる。
花は小さな真っ白い5弁花を枝いっぱいに穂状に付けて咲く。

↓秋~冬、葉は淡緑色、黄色、オレンジ、赤色に色とりどりに紅葉している。<秋~冬の紅葉>12月、まだしっかり葉をつけている。


↓葉は互生で、長さ2~5cmの細長い狭披針形。葉柄は、ほとんどない。
基部は、くさび形で、葉縁には小さな鋭い鋸歯がある。葉の付け根に、小さな冬芽が1個ずつついている。
冬芽は、長さ1~2mmの卵形で、芽鱗は緑色から紅紫色。枝や芽鱗の縁には、白色の微毛がある。


↓早春に紅紫色の芽鱗が開いて、緑色で丸味のある葉(苞葉)が、皿を並べたように輪状に広がる。苞葉には短毛がある。

↓苞葉の真ん中に花の蕾が、2~7個並んでいる。この蕾の柄が、1cmほどに伸び、開花する。

↓萼片は5個。花は直径約8mm、花弁は5個で、輝くような純白。円形で根元が少し細くなっている。
花の中心に、黄色の蜜腺が10個ほど環状に並んでいる。
蜜腺の外側に、黄色の葯をつけた雄しべが約20個。
蜜腺で囲まれた壷の内側には、雌しべが5個。 基部に子房が見える。


↓子房の色が、緑色のものと、紅色のものがあるが、初め緑色でやがて紅色に変わるものと思われる。雌しべは、それぞれ1心皮からできている。
この5個の子房は、そのまま大きくなり、約3ミリの袋果になる。

↓袋果の上部は、残った花柱が尖がっていて、外側へ曲がっている。
萼片が5個、まだ残っている。
4月末、袋果が熟すと、上部が裂開し、種子を散布する。
