3月も末、春の陽気が辺り一面にただよってきた
足もとの雑草と呼ばれる小さな小さな花たち
群れを成して存在を誇示しているかのようである
タネツケバナも真っ白な花がかたまって咲くと、意外に目に付く
雄しべは?雌しべは?・・・虫眼鏡で覗いてもゴミのようにしか見えない
分類:アブラナ科タネツケバナ属
学名:Cardamine flexuosa(異名:Cardamine scutata)
別名:メクラゼリ、コメナズナ
和名の由来:苗代に籾を播くため、籾を水に浸けるころに咲くので。
分布:日本(北海道、本州、四国、九州)など北半球の温帯域
性状:越年生一年草
草丈:20~30cm
花期:3~5月
仲間:オオバタネツケバナ、
ミチタネツケバナ、タチタネツケバナ
↓畦、溝、湿地、路傍など湿ったところに群生する。
10月頃に発芽し、根生葉で越冬し、春に花を咲かせるが、秋にも花を付けるものがある。
全体に柔らかく、若いうちは全草が食用になり、薬用として利尿効果がある。

↓茎は下部から分枝して立ち上がり、下部は通常暗紫色を帯び、短毛がある。茎はやや地面を這うことがある。


↓茎の根本と下部に、一回奇数羽状複葉に似た葉を互生してつける。
実際は羽状に分裂した単葉であり、小葉と中軸がヒレ状のものでつながっている。下部はくさび形になっている。
小葉は7~10枚ほど、狭長楕円形~倒卵形で頂葉は大きい。羽状分裂葉と羽状複葉との中間の状態と思われている。
花期には根生葉が枯れてしまう。


↓葉柄や葉には粗い短毛がある。

↓花は茎の先端に10数個を穂状花序につけ、花弁は4枚の十字状花で白色、直径は3~4mm。
雄しべは6本(
ミチタネツケバナは4本)。



↓果実は長さ約2cmの細い棒状の円筒形で無毛。果柄には短毛がある。
花茎よりやや離れて開くように上向につく。
