分類:トクサ科 トクサ属
学名:Equisetum arvense
英名:Field Horsetail, Common Horsetail
別名:ツクシ(土筆)、ツクシンボ、ツクシンボウ(土筆坊)・・・スギナの地下茎から出る胞子茎のこと
和名の由来:後記
分布:北海道、本州、四国、九州、北半球の暖帯~寒帯
性状:夏緑性多年生シダ植物
胞子期:3~4月
草丈:10~40cm
↓シダ植物の一種で、花は咲かせず胞子によって増える。
湿気の多い山野、湿地、空地、畑地、河原の土手などに自生し、防除の難しい雑草である。スギナとツクシは地下茎でつながっている。


↓春に地下茎からツクシ(土筆)と呼ばれる胞子茎を出し、胞子を放出して繁殖する。茎は柔らかな円柱状で、薄茶色の袴(はかま)と呼ばれる輪状の退化した葉が茎を取り巻いている。ツクシは春の山菜として親しまれている。


↓やがて胞子茎の穂から、緑色の胞子を多量に放出し、その後、胞子茎は枯れてしまう。その後、地下茎からスギナが伸びてくる。

↓スギナの棒状の葉

↓スギナは茎と葉からなり内部は中空で、光合成を行う栄養茎である。全体に鮮やかな緑色で、主軸の節ごとに関節のある緑色の棒状の葉を輪生させる。夏には、地下茎を伸ばして繁茂し、群落を形成する。秋にはスギナも枯れ、地下茎で越冬します。


和名の由来:
つくし・・・スギナにくっついて出てくる事から「付く子」、袴の所で継いでいるように見える事から「継く子」。
土筆・・・土から出てきたばかりの胞子茎は、形状が「筆」に似ていることから「土筆」の漢字を当て、ツクシと読む。
スギナ・・・ 全体を見るとスギの樹形に似て見えることから。
参考:胞子茎の穂にある楕円形の胞子嚢から、緑色を帯びた粉のような微小な胞子が多量に散布される。胞子は4本の弾糸をもち、放出された胞子は弾糸をひろげて風に乗って飛ばされる。水分があると胞子は発芽して、約2mmの前葉体(ぜんようたい)になる。メスの前葉体には卵が、オスの前葉体には精子ができる。水があると精子は泳いでいって卵と受精し、やがて幼い植物になり、成長してスギナになる。また地下茎からも繁殖する。