分類:イネ科 チガヤ属
学名:Imperata cylindrica var. koenigii
和名の由来:不明
別名:ツバナ(摘花菜、茅花)、ミノカヤ、アマカヤ
原産:地中海沿岸地方
分布:北海道、本州、四国、九州、沖縄
性状:宿根性多年草
草丈:30~60cm
花期:4~6月(夏に刈り込むと秋に咲くこともある)
↓日当たりのよい草丈の低い草原や道端などに群がって生育する。
種子と地下茎の一種の根茎によって繁殖し、河原の土手など、刈り込みが定期的に行われる所では、一面に繁茂することがある。
たくさん節のある根茎が地中を長く横に這い、春になると節から芽が地上へ伸長し、新しい個体になる。
地上には花茎と葉だけが出ている。葉には細くて硬い葉柄があり、直立する。葉の縁はややざらつくがススキほどではない。
秋から冬にかけ、葉は紅葉して赤紫色を帯びる。南向き斜面で紅葉は顕著である。葉は冬に枯れるが、温暖地では残ることもある。
チガヤ属には世界に約10種あるが、日本では1種だけのようだ。開花前の若い花序には甘みがあり子供の頃になめた記憶がある。


↓春には花穂は地面近くで葉鞘に包まれているが、晩春に葉が出る前に褐色の花穂が出る。
穂は細長い円柱形で、葉よりも高く伸び上がり、ほぼまっすぐに立つ。

↓花が集まった小穂や花茎の節に絹毛が多く、雄しべは紫色の葯に白い花糸が付いている。
雌しべの柱頭は細長いブラシのようで、紫色をしている。花粉は風によって運ばれ、一穂に700前後の種子をつける。


↓初夏までには種子に付いた毛が生長し、花穂はふわふわの絹のような綿毛に包まれ、花序全体が白い毛でおおわれたようになる。
種子はこの綿毛に風を受けて遠くまで飛ぶ。<左は4月に、右は1月に撮影した>
