分類:アカネ科 ヤエムグラ属
学名:Galium spurium var. echinospermon(トゲナシヤエムグラの変種)
和名の由来:葉が幾重にも輪生し、繁茂して藪を作るから
英名:False cleavers
分布:日本各地、東アジア、ヨーロッパ、アフリカ
性状:越年性一年草
草丈:60~90cm
花期:5~7月
仲間:下記
↓日本各地に分布する史前帰化植物の1つ。
道端や林下、林縁、畑、空地など、栄養分があって、湿り気のある場所に生育する。
秋に種子から芽ぶき、春に成長して開花結実し、秋には枯れる。


↓秋から芽生え始め、出始めた本葉は成葉に比べて丸く、葉の先端の棘状の突端も目立たない。葉の枚数は、最初は4枚しかない。春になると次第に茎が伸び上がって節と節の間が広がり、葉の枚数は5~6枚と増え、やがて8枚の輪生となる。
葉は6~8枚あるように見えるが、実際は葉が2枚で残りは托葉が大きくなったもので、偽輪生と言う。
↓成葉は細長く倒被針形で長さは1~3cm、幅2~4mm、葉の先端は針状に尖る。

↓葉縁や裏の葉脈には逆棘が密生する。

↓茎は柔らかく断面は四角で、幅5mm以上になるものもある。
茎の稜に沿って下向きに小さな棘がたくさんあり、お互い同士や、他の植物に寄りかかり、棘を引っ掛けながら立ち上がる。

↓葉腋や枝先から花序を出し、小さな淡い黄緑色の花をつけるが目立たない。
花は合弁花で直径1~2mm。花冠は4裂し、雌しべの花柱は短く2裂し、柱頭は白い。
雄しべは4個で、葯は裂開前は茶褐色で、裂開後は黄色。

↓花の下に丸い子房が2個横に並んでならんでいて、やがて熟すと黒い果実になる。
果実の表面には鉤状の毛が生えており、動物の毛などにくっついて散布される。

同属の仲間:
トゲナシヤエムグラ(茎は四角で棘がなく、葉は4~8枚輪生。花径は約4mmで白色、果実に棘はない。)
オククルマムグラ(葉、茎に逆棘があり、葉は6枚輪生。花径2~3mmで白色、花の下に棘のある果実がある。)
クルマムグラ(葉、茎に逆棘がなく、葉は5~6枚輪生。花径2~3mmで白色、花の下に棘のある果実がある。)
クルマバソウ(葉、茎は四角で無毛、葉は6~10枚輪生。花径7mmで白色、花の下に果実がない。)
同科異属の仲間:
ハナヤエムグラ(茎、葉に粗毛があり、葉は6~7枚輪生。花径3mmで、白色~淡紫色。花の下に果実がない。)