分類:キンポウゲ科 カラマツソウ属
学名:Thalictrum minus var. hypoleucum
別名:タカトウグサ(高遠草)、ウシイヤグサ(牛嫌草)、エンカソウ
和名の由来:下記
分布:北海道、本州、四国、九州、南西諸島、朝鮮半島、中国
性状:多年草
草丈:50~150cm
花期:7~10月
↓山地や丘陵の日当たりのよい草地や林縁・道端、河原などの湿地に生え、地下茎で繁殖する。
茎の上部はよく枝分かれし、夏から秋にかけて小さな黄白色の花を咲かせるが、地味な花なので見過ごしてしまうことがある。
鹿児島県、沖縄県、南西諸島では絶滅の危機に瀕していて、準絶滅危惧種や絶滅危惧種に指定されている。
茎の先の大きな円錐花序に淡黄白色の小さな花を多数つける。
花径は約7mmで花弁は無く、3~4個の萼片が花弁のように見える。萼片は長楕円形で、長さ2~4mm、色は淡い黄白色。
花弁がなく、萼片は開花後まもなく落ちてしまう。花糸は糸のように細く白色で、葯は長さ約2mmで淡黄色。
細い花糸が大きな葯を支えられないのか、重そうに垂れ下がる。葯が目立つので花序全体は淡黄色に見える。雌しべは2~4個。

↓果実は痩果で、狭倒卵形。長さ3mm、紡錘形で8稜ある。果柄は1cmほど。

↓茎は縦線が目立ち、全体に無毛。
葉は2~4回3出複葉で互生し、無柄。小葉は円形~楕円形で先が3裂し長さ1cm。裏面は粉青白色。 托葉があり、小托葉もある。

和名の由来:花がカラマツソウに似ていて、秋に咲くのでアキカラマツ。カラマツソウは長く伸びた雄しべが群れている様をカラマツの葉に見立てた。落葉松(ラクヨウショウ)と書くのは、唐松が日本の針葉樹のうち唯一の落葉樹であることから。
参考:茎、葉、根は、苦味があり、健胃薬として腹痛、下痢、食べ過ぎなどに用いられいたが、多量に用いると神経麻痺、血圧降下などの中毒症状を起こす。