分類:キク科 シオン属(旧 ヨメナ属)
学名:Aster yomena var. dentatus
(異名・旧名 ヨメナ属 Kalimeris pseudoyomena)
和名の由来:関東地方に生えるヨメナ。ヨメナは西日本に生える。
分布:本州(関東地方以北)
性状:多年草
草丈:30-80cm
花期:7~10月
↓田の畦や川縁などの水辺や湿地に生え、地下茎を伸ばして殖える。
主茎の下部から上部までほぼ均一に分枝し、典型的なカントウヨメナは開出角(主茎と枝の角度)は狭い。茎には短い伏毛が散生するが、目立たず柔らかい。西日本に多いヨメナは、若芽を食用にするが、カントウヨメナは食べない。
葉は互生し長楕円~広披針形で基部はくさび形、鋸歯は先端半分程度に粗く1~3個入る。鋸歯の形状は各鋸歯の左右の辺がかなり真っ直ぐで湾曲しない。花に近い上部の葉はシンプルな披針形で鋸歯はない。葉は薄くて柔らかく、表面はほとんど無毛のものが多い。縁や裏面には毛があるが、触っても感じない程少ない。
ユウガギクは鋸歯の左右の辺が湾曲し丸味があり切れ込みが比較的深い。ヨメナはカントウヨメナより厚く、縁全体に粗い鋸歯がある。

↓分枝して伸びた枝の先端に頭花を一花咲かせる。稀に花枝が数個に分かれる場合もある。
舌状花は3脈がよく目立ち、淡い青紫色が多いが、白色に近いものもよく見られる。中央の黄色い部分の筒状花集合体の直径が比較的大きく、舌状花の長さは同程度から1.2倍程度のものが多い。頭花の直径は3-3.5cmが多いが、稀に2.5cmや4cm程度もある。

↓総苞は浅く、横に広めで、総苞片は反り返らない。

↓痩果の冠毛は長さ0.3mm程度とかなり短いため、風で飛ばされることはない。
ヨメナやユウガギクも冠毛が短いが、葉の鋸歯の形が違う。シロヨメナやノコンギクは冠毛が長い。
