分類:イネ科ジュズダマ属
学名:Coix lacryma-jobi
別名:トウムギ(唐麦)
英名:Job's tears
性状:一年草または多年草
草丈:1mほど
原産地:インド、インドシナ、インドネシアなど熱帯アジア
分布:本州、四国、九州
花期:7~9月
↓水辺に生育する大型のイネ科植物である。日本へは稲と一緒に古い時代に入ったものと思われる。
地下茎で繁茂し、太いところでは直径2cmに近い。
ハトムギは本種の栽培種である。
根元で枝分かれした多数の茎が束になり、茎の先の方まで葉をつける。
葉は細長く、長さ20~50cm。葉脈は平行で、中央の主脈が白い。葉の基部は茎を抱いている(葉鞘)。
花は茎の先の方の葉の付け根にそれぞれ多数つく。


↓葉鞘から伸びた花茎の先端に、苞鞘とよばれる硬い玉に包まれた1個の雌花がつく。玉の先端の穴からは雌花の白い紐状の柱頭が2本顔を出す。

↓さらにこの穴から伸びた花軸の先には、偏平な小判型の雄花の小穂が数個つく。

↓雄花の小穂は2つの小花からなる。雌花が枯れると雄花から黄色い葯が垂れ下がる。
花粉は強いにおいがする。雄花の集まった雄花穂は緑色でやがて枯れて落ちる。

↓果実は硬い苞鞘の玉の中で熟す。熟すと、1cm弱の玉は表面が非常に固くなり、黒くなり表面に艶が出る。やがて根元から外れてそのまま落ちる。
