昨日までの暖かさはどこへ行ってしまったのでしょうか
空は曇よりとして、寒くて震えてしまいます
それでも気温はそれほど低くはないのですが・・・
寒暖の差が身に堪えられない老体になってしまったということですね・・・
分類:ユリ科 バイモ属
学名:Fritillaria verticillata var. thunbergii
和名の由来:漢名の音読みで、白い鱗茎のかたちが二枚貝を思わせることから
別名:アミガサユリ(編み笠百合)、ハルユリ、ハハグサ、ハハクリ
英名:Zhebeimu、Chuanbeimu
原産地:中国
性状:耐寒性多年草(球根)
草丈:30~60cm
花期:3~5月
↓日当たりの良い乾燥した土地を好み、早春の頃、芽が出てきます。
茎は地中の厚い2枚の鱗片の間から出て直立します。
葉は広い線形で下部で輪生し、上部では細長い線状の葉が多数つき互生します。
先端は巻きひげ状になり、他の草などに巻きつきます。茎、葉とも薄い青みを帯びた緑色をしていて、全体に無毛で滑らかです。
3月には茎の先端部の葉腋から1個ずつ、釣鐘形の花が下向きに咲き始めます。
茎の下部から次第に咲きあがり、1茎では数輪の花が咲きます。


↓花は6弁の淡い黄緑色~緑白色で、花弁の長さは2~3cm程度、
外側に緑色の筋状の平行脈があり、内側は紫色の網目模様が入ります。
雄しべは6個で花弁より短く、花柱は細く、柱頭は3つに分かれています。
果実は六角形の緑色の袋のようなもので、中に6個の縦翼のある種子が入っています。
初夏の頃には、葉が黄色くなり始め、やがて地上部が枯れて、長い休眠に入ります。




参考1:薬用植物として、江戸時代中期に渡来した・・とされていますが、すでに平安前期には「ハハクリ」として栽培されていたようです。今では野生化しています。
別名のアミガサユリは、花弁の内側に網目状の模様があり、昔の編笠に似ているからです。また、早春に開花することからハルユリ(春百合)、半球状の鱗片が合わさった鱗茎の形がクリ(栗)に似ていることからハハクリ(母栗)とも呼ばれていました。
参考2:同属の仲間:日本に自生するクロユリ(黒百合)、コバイモ(小貝母)。
参考3:鱗茎には、アルカロイドが含まれ、漢方では鎮咳や止血、解熱などの薬として利用されていました。