分類:ユキノシタ科 ネコノメソウ属
学名:Chrysosplenium japonicum
和名の由来:和名の頭につく「ヤマ(山)」は特別な意味はない
同属の仲間:ネコノメソウ、
ヨゴレネコノメソウなど
分布:北海道南西部、本州、四国、九州、朝鮮半島、中国東北部
性状:越年生一年草
草丈:10~20cm
花期:3~4月
↓林縁部や渓流沿いなどのやや湿ったところに生えるが、野原や丘など多少乾燥した土地にも自生が見られる。
越冬した根生葉は腎円形で長い柄があり、幅は約2cm。葉縁には10前後の浅い鋸歯がある。
根出葉の表面には毛が散生するが、花序の周辺に付く葉には毛が少ない。
根から茎を伸ばし、1~2枚の葉柄のある茎葉をつける。茎葉は円形または半円形で互生(ネコノメソウは対生)。茎は多汁でもろい。
茎の頂端に輪生するように付く葉は中心部に至るほど小さく、黄緑色を帯びるようになる。
花茎と葉柄にはやや長い白毛が散生する。走出茎(匍匐茎またはランナー)はない。

↓花茎の先端の花序に花が多数つく。花の下には倒卵形の葉の苞葉がある。
花は花弁がなく直径約5mm、花弁状の萼片は4枚で緑色、基部は黄色を帯びる。
雄しべは8本または4本(ネコノメソウは4本)で葯は黄色、萼片より短い。雌しべはつののような2つで1mmほどに短い。
花後、花茎の基部にムカゴのような楕円状で有毛の珠芽(しゅが)を複数つける。
自家受粉し、花後、開いていた萼片が立ち上がる。果実は蒴果で、熟すと縦に裂開し猫の瞳孔に似る。
褐色で楕円形の種子が多数できる。果実が熟した後、やがて枯れるが、秋に芽生え、根生葉の状態で越冬する。
